チビ玉



昔、白龍光洋という大衆演劇の女形がいて、チビッ子玉三郎、略して「チビ玉」と呼ばれ、女性週刊誌やTVで紹介されたことがあった。
白粉に塗り込められた思春期前の少年のふくよかな頬の感じが、同性だとわかっていても魅力的に感じられたものだった。

同じように女形として人気が出て、映画「座頭市」にも出演した早乙女太一は、映画「クローズ」に出演したり結婚したりで魅力を失ってしまったし、
同じ映画に出演した橘大五郎は、活動の中心を大衆演劇を置いているためか、なかなかお目にかかれないでいる。時の移り変わりは速い。

元祖の「チビ玉」は嘉島典俊と改名し、先日まで大河ドラマ「黒田官兵衛」(NHK)に羽柴秀長役で出演。頬のふくよかな感じに、以前の面影を残していた。
ちなみに、玉三郎こと5代目坂東玉三郎は御年64歳、2年前には人間国宝に指定された名女形である。


(2014年11月9日掲載)


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